用語解説
画像関連用語
AGC回路 | カメラに内蔵されている回路で、自動的に増幅率を制御し映像信号の出力レベルを一定に保つ働きがある。 |
---|---|
CCD | 光学的な像を電気的な信号に変換する最も一般的な撮像素子で電荷結合素子(Charge Coupled Device)ともいう。構造は輝度を認識するフォトダイオードが縦横に規則的に配列されており、電荷方式および転送方式の違いにより、フレームトランスファ型やインターライントランスファ型、フルフレームトランスファ型、フレームインターライントランスファ型などに分類される。 |
NTSC方式 | National Television System Committeeが提唱した方式で米国をはじめとし日本でも多く採用されているカラーテレビジョン映像信号の規格。白黒カメラとカラーカメラの互換性を持つことも規定されている。走査線525本、アスペクト比4:3、水平走査周波数 15.734kHz、垂直走査周波数59.94Hz、2:1インターレース方式。 |
SN比 | カメラの出力信号とそれに含まれるノイズの比率。定格信号出力と遮光したときの出力比をデシベル(dB)で表す。 |
アスペクト比 | モニタ表示の縦横比のこと。日本ではNTSC方式に準拠しているため4(H):3(V)で表示する。よって撮像するカメラもこの比率に従って設計されることが多い。NTSC方式以外で欧州で採用されているPAL方式、SECAM方式も比率は同じである。 |
---|---|
アンダースキャン | カメラの有効画素のすべてを映すことのできるモニタ表示。 |
暗電流 | 撮像素子への光を遮断したときの映像信号の電流のこと。周囲温度の上昇によりいくらかの増加があるため、できるだけ少ないものが望まれる。 |
インターレース | CCDに結像した画像を読み出す際の走査方式の1つ。左上からスキャンし右端まで行くと1行飛び越してその下の行の読み出しを行う。奇数ラインばかり読み出した画像を奇数フィールド、偶数ラインばかり読み出した画像を偶数フィールドと呼び、この2つのフィールドを合わせて1画面の情報(フレーム)となる。2つのフィールドで1つのフレームとなるため特に2:1インターレース方式と呼ぶこともある。 |
映像信号 | 映像信号は白黒映像信号を基本として、その発展型のカラー映像信号に大別できる。白黒映像信号は1つの信号の中に画素ごとの輝度情報を表した輝度信号と帰線期間および同期信号を含んでおり、複合映像信号(コンポジット信号)と呼ばれる。カラー映像信号の場合はこの複合映像信号を発展させた形で、色情報が多重された輝度信号、それを分離するためのカラーバースト信号を多重した帰線期間信号、同期信号で構成されている。その他のカラー映像信号の種類としてY/C信号やRGB信号と呼ばれるものもある。 |
エンコーダー | 輝度信号(カラーの場合はRGB信号やYCbCr信号など)と同期信号を複合して、NTSC信号に変換する回路。他のエンコーダと区別してビデオエンコーダとも呼ぶ。 |
オーバースキャン | カメラの映像信号の10%程度ブランキング直後のリンギングや周辺歪みを見えなくしたモニタ表示。民生用のテレビなどはほとんどがこのタイプである。 |
階調 | 撮像素子で光電変換されたアナログ映像信号をデジタル値に変換するときの分解能のこと。濃淡画像の場合は8ビット(256階調)、カラー画像の場合はRGBの各成分が各8ビットの24ビット(1677色)でA/D変換される。 |
---|---|
画素 | 画像を構成する単位でピクセル(Pixel:Picture element)やドットともいう。1枚の画像はこの画素が縦横に規則的に配列されて構成されており、たとえばその情報量の大きさを「512(H)×480(V)画素合計24万5760画素」などと表現する。 |
画像メモリ | 画像を記録しておく記憶媒体。画像処理に用いる画像を記録する媒体の総称で、画像処理のプログラムなどを記録する媒体と区別して呼ばれている。 |
カラーCCD | 光学的な像をカラー画像に変換するCCD。CCDでカラー画像を得るにはRGBそれぞれの色を認識するCCDを三枚用意し、レンズにより集光された光線をダイクロイックミラーを用いてそれぞれのCCDに分光する方式(3CCD方式)と、CCD上にマトリクス状のカラーフィルターを張り合わせたもので各画素にはRGBのうちのどれか一つのカラーフィルターが割り当てられていて相互に色情報を補い合ってマトリクスの計算により各画素の色を特定するという方式(単板方式)がある。一般に前者は構成部品とその構造から高価であり、民生用のデジタルカメラやビデオカメラをはじめとして後者の方式が圧倒的に使用されている。 |
カラー画像 | 画像を構成する各画素の情報が8ビットのRGBで構成されている画像。 |
ガンマ特性 | カメラの受光量に対する出力信号との関係、またはモニタの入力信号に対する表示される輝度の関係。直線(γ=1)であることが理想。 |
ガンマ補正 | カメラの受光量に対する出力信号を補正すること。受光量と出力信号は必ずしも正比例ではないため、コントラストを得やすくしたり、比視感度に近づくようにそれぞれの階調で輝度を補正する。 |
輝度 | 画素ごとの明るさのこと。例えば濃淡画像(256階調)の場合、最小値0が真黒、最大値255が真白をあらわす。 |
最低被写体照度 | カメラが撮像できる被写体の明るさの最低値。 |
---|---|
シャッター速度 | 撮像素子の露光時間。高速移動物体を撮像するには時間を短く(速度を速く)しなければ、画像にブレが生じる。ただしその場合露光が少なくなり画像が暗くなってしまうため、照明を明るくしたり、レンズのアイリスを開放するなどの調整が必要になる。 |
終端抵抗 | 映像信号をモニタに接続する際、配線の終端に取り付ける抵抗器のこと。モニタに組み込まれている。終端での信号の反射を防ぎ、信号の乱れを防ぐ効果があり75Ωを用いる。 |
垂直同期信号 | 1画面の開始を示す信号。映像信号の垂直帰線期間中に、被写体の輝度情報を示す輝度信号とは反対の極性のパルス信号で挿入されている。V-SYNCと略されることもある。 |
垂直分解能 | 画像の垂直方向(V:Verticalの略)の画素数のこと。 |
水平同期信号 | 画面の水平方向の走査の開始を示す信号。映像信号の各水平帰線期間中に、被写体の輝度情報を示す輝度信号と反対の極性のパルス信号で挿入されている。H-SYNCと略されることもある |
水平分解能 | 画像の水平方向(H:Horizonの略)の画素数のこと。 |
スミア | CCDから画像を読み出す際に生じるCCD固有のノイズ。撮像後のデータ読み出し時も、CCDは光にさらされたままなので、著しく高輝度のスポット光などを撮像すると、その部分が読み出し時に画像の縦方向に縞状の強い輝線が発生する現象のこと。受光した電荷を垂直転送を行う際、順送りに電荷を転送することに起因している。 |
正方画素 | 個々の画素の縦横比が1:1であるCCDのこと。従来は縦1に対し横1.28など横長の画素であったため、たとえば正方形の寸法測定の際に、横100画素なら縦が128画素となる。それを回避するためにはCCDから画像を読み出す際にサンプリング周波数を変更するなどの補正手段が必要であったが補えきれなかった。 |
走査方式 | CCDに結像した画像をA/D変換し読み出すとき、画像の左上から水平方向に走査し、画面の右端まで走査すると、次の行の先頭に戻り水平方向に走査する。この要領で右下まで走査すると再び左上に戻り次の画像を走査する。この走査方式には2種類あり、インターレース方式とノンインターレース方式がある。 |
同期信号 | 水平方向の走査の開始を示す水平同期信号と、1画面の各フィールドの開始を示す垂直同期信号があり、通常帰線期間中に輝度信号と反対極性のパルス信号で映像信号に挿入されている。 |
---|---|
ドット(dot) | 画像を構成する単位でピクセル(Pixel:Picture element)や画素ともいう。1枚の画像はこの画素が縦横に規則的に配列されて構成されており、たとえばその情報量の大きさを「512(H)×480(V)ドット合計24万5760ドット」などと表現する。 |
ノンインターレース | 全画素読み出しと同義。CCDに結像した画像をA/D変換し、出力する際の走査方式の1つ。左上からスキャンし右端まで行くとすぐ下の行の読み出しを行う。読み出しに要する時間はインターレースの2倍かかるが、情報量が2倍になるため高精度検出に向く。 |
---|
倍増カメラ | CCDの画像を読み出す方式が、通常の1/60(全画素読み出しの場合は1/30)秒ではなく、その半分の1/120(全画素読み出しの場合は1/60 秒)でできるカメラ。画像読み出しにかかる時間が半分で済むため、トータルの処理時間の短縮が図れる。高速ラインに対応するにはトータル処理時間が問題になるが、単にカメラの読み出し速度のみではなく画像処理に関わる時間も考慮する必要がある。 |
---|---|
ピクセル |
Pixel(Picture element)。 画像を構成する単位で画素やドットともいう。1枚の画像はこのピクセルが縦横に規則的に配列されて構成されており、たとえばその情報量の大きさを「512(H)×480(V)ピクセル合計24万5760ピクセル」などと表現する。 |
フィールド | フレームを構成する単位。インターレース走査の場合、奇数ラインのみ走査した奇数フィールドと偶数ラインのみ走査した偶数フィールドが存在する。 |
ブルーミング | CCDに明るいスポットが当たるとその周辺の画素まで電荷があふれ出し、にじんだような画像になる現象。CCDは構造上垂直方向に電荷が漏れやすいので光量漏れは縦方向に広がり、丸いスポット光でもブルーミングが激しいと縦長となる。 |
フレーム | 1画面分の画像情報のこと。インターレース方式の場合、奇数フィールドと偶数フィールドの2回に分けて1枚の画像情報(フレーム)を出力する。 |
プログレッシブスキャン | 全画素読み出しと同義。CCDに結像した画像をA/D変換し、出力する際の走査方式の1つ。左上からスキャンし右端まで行くとすぐ下の行の読み出しを行う。読み出しに要する時間はインターレースの2倍かかるが、情報量が2倍になるため高精度検出に向く。 |
分光感度特性 | CCDに代表される撮像素子の特性で、色つまり波長に対する感度の違いのこと。すべての波長域において同一の感度で撮像できるものではなく、その特性は素子により異なる。 |