AHDカメラの基礎知識&機能説明
AHD
Analog High Definitionの略で、アナログ配線でハイビジョン画質の監視が可能になる防犯・監視カメラシステムです。 AHDにはハイビジョンのAHD1.0(1280×720)とフルハイビジョンのAHD2.0(1920×1080)があります。従来のアナログカメラをご利用の場合、既設の配線をそのまま利用でき、 コストを抑えた機器の入れ替えが可能です。
AHD/HD-CVI/HD-TVI
ハイビジョン画質(720P及び1080P)の監視が可能なシステムの規格にはAHD1.0、AHD2.0の他、HD-CVIやHD-TVIがあります。 異なる規格同士のカメラとレコーダーを組み合わせて使用することはできません。
CVBS
コンポジット映像信号(Composite Video, Blanking, and Sync)の略です。これまでのアナログカメラが該当します。
HD-SDI
High Definition Serial Digital Interfaceの略で、主に放送局で使用されている非圧縮のデジタル信号規格のことです。 AHDに比べ伝送距離が極めて短くコストが高価になります。
IPカメラ(ネットワークカメラ)
LANケーブルや無線LANといったネットワーク回線を使ったカメラシステムです。カメラ自体にIPアドレスが割り当てられているため、インターネットにカメラ単体でつなぐことができ
ます。
※配線ケーブルの種類によって伝送距離は変わります。また、映像の劣化などがおこることがあります。
※配線ケーブルの種類によって伝送距離は変わります。また、映像の劣化などがおこることがあります。
OSD(オンスクリーンディスプレイ)
イラストはイメージです。
OSD(オンスクリーンディスプレイ)とはモニター画面にメニューを表示して操作する機能。カメラ画面の上に重ねて表示され、十字キーボタン(TR-H210は非対応)、UTCコントローラーUT-H01、UTC対応AHD2.0レコーダーを使い操作します。
UTC
写真・イラストはイメージです。
UTCとは同軸ケーブルを介してカメラのOSDメニューを制御する機能です。例えば高所や離れた場所にあるUTC対応カメラの設定(OSDメニュー)を、UTCコントローラーやUTC対応AHD2.0レコーダーを使い、モニターテレビを見ながら変更ができます。
デイ&ナイト(DAY&NIGHT)
写真はイメージです。
明るい昼間は特徴を捉えやすいカラーで撮影し、暗くなると高感度な白黒映像(B/W)に自動的に切り替えて撮影します。
ワイドダイナミックレンジ(WDR)
写真はイメージです。
逆光時などの明暗の差の激しい場合( 白とびや黒つぶれ) に、暗い画像と明るい画像を処理して暗い部分を明るく、明るい部分を暗く補正し画面を見やすくします。
逆光補正機能(BLC)
写真はイメージです。
逆光の状態でも適正露出で撮影できるように補正します。BLCがOFFの時、逆光状態ではカメラの露出が明るい方に合うため、肝心の被写体は暗くなります。
※ BLCとHSBLCは併用できません。
ハイライト抑制逆光補正(HSBLC)
写真はイメージです。
強烈な光を撮影し、光の反射で被写体の周囲が白くとぶような場合、設定したエリア内の強い光を放つ部分を黒く塗りつぶす(マスクする)ことで、反射の影響を軽減します。
※ BLCとHSBLCは併用できません。
フォグ緩和(DEFOG)
写真はイメージです。
フォグ緩和機能は霧や雨などによる影響(低コントラスト映像)を補正します。
ホワイトバランス(White Balance)
写真はイメージです。
撮影場所の環境(屋内、屋外、電球、夕日など)により色温度がそれぞれ異なり、肉眼では「白色」に見えてもカメラでは不自然な色に映る場合、より「白色」に見えるように自動補正します。ATW(自動追尾型)とAWC(自動調整型)の2方式があります。
DNR(デジタルノイズリダクション)
写真はイメージです。
夜間など低照度撮影時のノイズをデジタル処理によって低減します。映像が鮮明になると共にノイズによる無駄な録画データの増大を防ぐ効果も期待できます。 動きのある領域に対して有効な2DNR(空間的にノイズを特定し除去)と、静止領域に対して有効な3DNR(時間的にノイズを特定し除去)があります。
スマートIR(IR SMART=赤外線オプティマイザ)
写真はイメージです。
赤外線投光時の反射量を自動で分析し、カメラへ向かって人物が近づいてきた場合などでも白とびを抑えます。
動き検知(モーション)
写真はイメージです。
カメラが動きを検知したときに画面表示でお知らせします。文字を表示したり、検知エリアを表示します。
プライバシーマスク
写真はイメージです。
撮影範囲内でプライバシーに配慮したいエリアにマスクをかける設定ができます
光学ズーム/デジタルズーム
写真はイメージです。
光学ズームはレンズの焦点距離を物理的に変化させるズームです。画像が劣化することはほとんどありません。
デジタルズームは画像にデジタル処理を行って拡大します。そのため倍率が高くなるほど画像が劣化します。
スマートズーム(TR-220VZ対応)
写真はイメージです。
設定した画像範囲(スマートエリア)に動きがあると自動的にズームインします。光学ズーム(1倍〜10倍)のみ使用するため画像を劣化させることなく拡大して見ることができます。
※スマートエリアは画面の中心から移動はできません。
最低被写体照度
照度とは被写体周辺の明るさのことです。最低照度とは「どれくらいの暗さまで撮影ができるのか」を示す目安の値です。数値が小さいほど「高感度」ということになります。
照度(LUX) | たとえば… |
---|---|
100,000 | 晴天の屋外 |
5,000 | 曇りの屋外 |
1,000 | パチンコ店 |
500 | 一般店鋪(コンビニ等) |
100 | ホテルのロビー |
10 | 地下駐車場 |
1〜5 | 閉店後の商店街 |
0.5 | 室内蛍光灯の予備灯 |
0.1 | 満月の夜 |
0.01 | 上弦の月明かり |
0.001 | 星明かり |
赤外線暗視機能
暗闇での撮影が可能です。暗くなると自動で赤外線を投光し、白黒映像で撮影します。夜間での屋外監視などに威力を発揮します。
ご確認ください!
- カメラの種類により赤外線の照射距離が異なります。
- 赤外線投光器の発光部はわずかに赤く発光します。
- カラーカメラで暗所を赤外線投光撮影した映像は白黒になります。
- 赤外線と可視光線(太陽や照明など目に見える光線)では反射率が異なります。赤外線で撮影した映像は明るさに違いが出ます。
- カラーカメラでは、被写体によって多少の偽色(*1) が発生する場合がありますが、故障ではありません。
(*1)…偽色:カメラで撮影した映像が肉眼で見たのと異なること。
フロントガラスの清掃
ホコリなどでフロントガラスが汚れると、赤外線が反射して映像が白っぽくなるなどの支障が出ることがあります。
その時は柔らかい布などで定期的に汚れを落として下さい。なお、シンナーなどの有機溶剤は絶対に使わないでください。
フリッカーレス
電源周波数が50Hzの地域(東日本)では、蛍光灯などの下で撮影すると画面の“ちらつき(フリッカー現象)”が発生し非常に見づらくなります。 この機能はちらつきを軽減します。
レンズ撮影範囲
カメラを同じ場所に設置した場合、カメラの画角の違いによって撮影できる範囲は異なります。
写真はイメージです。